1. 納税者には、権利がある。

税務署の署員に「税金を払って下さい。滞納しているあなたが悪いです」と言われると、「しょうがないか、何とか払わないと」と変な納得をしまいがちに なってしまいます。でもちょっと冷静に考えてみて下さい。私たちが、税金を払ってこそ国は成り立っています。商売をつぶしたら税金は払えません。納税者には、権利があります。また、権利を保障する法律もあります。権利は主張しなければ守れません。


2. 税務署からの文章は、必ず目を通すこと。


税務署からの封筒やハガキなど「またか」と言ってそのまま放置してしまう方が多くいます。差押さえの文章が来たことさえ分からずじまいになっていたら大変です。税務署からの通知は、気が重いものですが必ず目を通して下さい。内容について理解出来ない場合は、民商に相談して下さい。通知に目を通し、民商に相談して的確な対応策をとること、このことが大切では。


3. まず経営と生活の見直しから。

まず最初に取り掛かることは、経営と生活の見直しです。自分の経営・生活から「何故、滞納が生まれたのか」「どのようにしたら解消できるのか」を、実態に即して数字でつかむことが大切です。
「営業状況は、どうなっているのか。今後の事業予想はどうなのか」「借入れや返済の状況は、どのようになっているのか」「毎月、滞納の返済が可能なのか」など数字でつかむことが、税務署との交渉でも強力な武器になります。


4. 一時的な滞納は、納税の猶予を。

売掛金の回収の遅れや 1 年間の特殊事情による滞納の発生には、「納税の猶予」(国税通則法第 46 条)を活用すると、1 年間を限度に納税の猶予が出来ます。さらに事情がある場合は、もう一年延長ずることができます(同上 7 項)。
「納税の猶予」は、納税者の申請によるものです。「納税の猶予」が認められると、その期間中は、滞納処分がされず延滞税もかかりません。
また、「納税の猶予」は、滯納扱いにならないので、銀行からの融資条件である、「納税の条件」に当てはまらないので、自治体の融資制度を受けることも可能になります。


5. 出来ない約束は、しない。約束したことは、誠実に実行

滞納の支払方について、税務署側は「一年で完納する事」など本人の実態を見ない姿勢を打ち出してくる事があります。しかし、支払うのは納税者です。数字の見直しにもとづいて、きっちり説明をしましょう。その場合、「出来ない約束は、絶対にしない」事が大切です。出来る約束をする事が賢い納税者です。但し、 約束をしていても事情が変わることが多いにあります。そうした時には、
1. 一銭も払わないのではなく、少額でも払うこと。
2. 払えなくなった事情をきちんと説 明するなどの対応をしておくこと。
このことが、あとの交渉でも必ず生きてきます。


6. 先日付け小切手や手形の要求には、きっぱり断ること。

税務署は分納の話しをすると必ず「先日付小切手や手形の強要」をしてきます。国会でも日本共産党の佐々木憲昭議員の質問に対して、「強要することはしない」と国税庁は明言しており、私たちとの交渉でも「強要はしない」と繰り返し強調しています。従って、強要に対しては断固反対しましょう。


7. 差押さえの脅しには、憲法 25 条を主張すること。

「これだけの金額ですから差押さえをするしかありませんね」「税法には差押さえしなければならないと書いてあるんですよ」と言うのが税務署です。実際に土地や建物、生命保険、売掛金、預金通帳などが差押さえされた実例が多くあります。しかし、皆さんよく考えて下さい。税法よりもまず憲法が優先されるべきものです。憲法には、第 25 条で「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定されています。生命保険等の差し押さえは、明らかに憲法第 25 条 にもとづく生存権的な財産への侵害です。得意先への売掛金差押さえも、生業である商売の息を止めるに等しい行為です。


8. どうしても払えない場合は、「滞納処分の就行停止」を要請すること。

「税金を支払う見通しがどうしてもつかない、だけど商売はなんとしても続けたい」と言う納税者の最後の救済策が「滞納処分の就行停止」(国税徴収法第 153 条)です。これは、
1. 財産がない時
2. 滞納処分を就行することによってその生活を著しく窮迫させるおそれがある時
3. その所在及び財産がともに不明である時

に適用され、3 年間継続すると納税の義務そのものが消滅すると言う制度です。納税者の側から積極的に主張しましょう。


9. 延滞税の免除・差押さえられている財産は解除を求めること。

税金を滞納すると、年利 14.6 %の高利貸し並みの延滞税がかかってきます。まず 4 項で説明した「納税の猶予申請書」を出し、併せて延滞税の全額免除または、一部免除の請願もやってみましょう。国税通則法 63 条には、「納税猶予等の場合の、延滞税の免除」の条項があります。また、差押さえられた財産があればこれも「納税の猶予」申請書と併せて、「差押さえ解除申請書」を出して交渉を大いにしましょう。差押さえ物件を処分すると言われたら、「換価の猶予」 (国税徴収法第 151 条)の上申書などを提出して交渉しましょう。これらの納税緩和措置を大いに利用しましょう。


10. 交渉の時は、必ず仲間に立ち合ってもらうこと。

何事も自分ひとりでの交渉は不安で心細く、言いたい事の半分も言えないことがあります。こうした時こそ信頼できる仲間が必要です。民商の仲間は、こうした 時に多いに力を発揮してくれます。「仲間がいたからこそ頑張れた」「民商に入っていて本当に良かった」と良く聞きます。税務署は、「守秘義務があるから」 と立会人の同席を嫌がりますが、納税者本人がいいといえば「秘密」なんて存在するはずがありません。第三者がいると不当な言動ができないのを嫌がっている

としか思えません。あくまでも立会人のいる場で正々堂々と納税者の主張をしましょう。民商があるから納税者の権利が守られます。民商の仲間と一緒に頑張り ましょう。














 
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